インプラントを安全に行うために精密検査や事前の準備はとても大切です。 そのために、骨の厚みや密度などを細かく検査ができる「CT検査」があります。 また、インプラントを正確な位置に埋入するガイドとして「インプラントガイド」があります。 そこで今回はインプラントの準備で大切なCT検査とインプラントガイドについて詳しく解説させていただきます。
【歯科用CTとは?】
CTはコンピューターの断層撮影をする装置のことです。 また、撮影の範囲や機械によっても異なりますが、歯科用のCTは医科のCTに比べて被ばく量を抑えることが可能です。 そして、撮影時間も数十秒で済むので患者様の負担を減らすことができます。 歯科で一般的に撮影されているレントゲンは2次元的に平面では確認できますが、奥行きや厚みは正しく把握することが難しいです。 CT画像であれば、3次元的に立体的な画像で診断できるので、骨の厚みや神経の位置を把握して、精密な診断を実現できます。【どのような治療に使われる?】
CT撮影した画像を使用する代表的なものが「インプラント治療」です。 インプラントの埋入位置を正確に把握する必要があるので、骨の厚みや量をきちんと把握できるCT撮影をしてシュミュレーションを行うことで安全にインプラント治療を行うことが可能です。 また、親知らずが生えてこないで埋まっているケースや斜めに生えていて難抜歯になりそうな時に骨の状態を確認するためにCT撮影をすることもあります。【歯科用CTのメリット】
メリット1 正確性の向上 インプラントの治療前にCTを撮影すると、骨の量や厚みを確認することができて、インプラント位置のシュミュレーションを行うことができます。 事前のシュミュレーションを正確にしておくと、インプラントを埋入する時に効率的に手術を進めることが可能です。 メリット2 患者様にもわかりやすい 治療計画の説明を受ける時に立体的な画像がある方が理解しやすいです。 実際に骨の画像を見た方が分かりやすいので患者様にもメリットがあります。 CTで自分の骨の状況や口の中を把握して、インプラント治療を受けることは大切なので、理解を深めるために役立ちます。 メリット3 かかりつけ歯科医院で撮影ができる 以前、CTは大きな病院にしかありませんでしたが、インプラント治療の普及で歯科用CTが開業医にも普及して精密な診断が可能になりました。 提携医院まで来院する手間がなくなり、かかりつけの歯科医院で撮影できるので患者様の負担が減りました。【インプラントガイドとは?】
インプラントガイドは事前にCTでシミュレーションした埋入位置を決めて、マウスピースにその位置のガイドを決めて作製します。 インプラントガイドは位置や角度、深さを設定しているので、ドリルはその位置しか通ることができず、理想的な部分に埋入することができます。 インプラントガイドのメリット- 穴を開ける位置が決まっているので、歯ぐきを切開を最小限にすることができる
- 血管や神経を傷つけない
- 手術時間を短縮できる