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シリコンデンチャー

シリコンデンチャーとは

シリコンデンチャーは、入れ歯の歯茎に接する部分に柔らかなシリコン素材を使用した義歯です。シリコン素材は医療分野でも広く使用されており、安全性が高く、アレルギー反応が少ないことが特徴です。例えば、心臓ペースメーカーやコンタクトレンズにも使われる素材です。

メリット

  1. 痛みの軽減: シリコンのクッション効果により、噛む際の痛みが少なくなります。通常の入れ歯に比べて、歯茎への負担が軽減されるため、食事や会話がより快適になります。
  2. フィット感の向上: シリコンの柔らかさと弾力性により、口腔内にしっかりとフィットし、入れ歯のズレを防ぎます。これにより、入れ歯が外れにくくなります。
  3. 金属アレルギーの回避: 金属を使用しないため、金属アレルギーのリスクがありません。これは特にアレルギー体質の方にとって重要なポイントです。
  4. 自然な見た目: シリコンの透明感により、見た目が自然で、他人から入れ歯と気づかれにくいです。
  5. 長期使用可能: 適切な手入れを行うことで、シリコンデンチャーは長期間使用可能です。通常の入れ歯と比べて、劣化しにくい素材です。

デメリット

  1. 自費診療: シリコンデンチャーは保険適用外のため、全額自己負担となります。費用は部分入れ歯で10万〜50万円、総入れ歯で40万〜50万円が相場です。
  2. 汚れやすさ: シリコン素材は汚れが付きやすいため、毎日の手入れが必要です。シリコン部分に食べかすやプラークが付着しやすいため、しっかりとした清掃が欠かせません。
  3. 修理の難しさ: シリコン部分の修理が難しく、数年ごとにシリコンの張替えが必要です。また、修理が必要な場合、専門の技工士がいる歯科医院でなければ対応できないことがあります。

シリコンデンチャーのお手入れ方法

シリコンデンチャーの手入れは、一般的な入れ歯と同様に行いますが、シリコン部分を傷つけないように注意が必要です。

  1. 流水で洗い流す: 食事後は入れ歯を外し、流水で食べかすを洗い流します。
  2. 柔らかいブラシで洗う: 義歯用のブラシまたは柔らかめのハブラシを使用し、入れ歯に残るネバネバした汚れ・プラークを除去します。歯磨き粉は研磨剤が含まれているため、使用しないようにしましょう。
  3. 入れ歯洗浄剤で除菌: 入れ歯を入れ歯洗浄剤に浸け置きすることで、細菌の繁殖を防ぎます。夜寝る前に行うのが効果的です。

使用が適している人

  • 食事の際に痛みを感じる方: シリコンのクッション効果で痛みを軽減します。
  • 入れ歯がズレやすい方: フィット感が向上し、入れ歯が外れにくくなります。
  • インプラントやブリッジに抵抗がある方: シリコンデンチャーは外科的手術が不要で、隣接歯を削る必要もないため、これらの治療に抵抗がある方に適しています。

シリコンデンチャーは、フィット感と快適さを求める方にとって有力な選択肢です。費用やメンテナンスの手間を考慮し、歯科医とよく相談することが大切です。